何を作るのか?
を明確にする作業が、「創る」ということだと思うのですが、この「創る」が、なんせ大変です。
店舗をひとつデザインするにしても、まだ、誰の頭の中にも存在しないその「店舗」にも、いろいろ制約があったりします。
予算であったり、納期(工期)であったり。
躯体むき出し(スケルトン)の状態で、こんな店がやりたい!というオーナー様の意向をうかがっても、なかなかすぐに予算を出したりできません。
建築の見積は、基本的にどういうお店にするのか?どういう材料を使うのか?というのが決まっていて、はじめて出来るものですから。
なので、建築の見積の事を、「積算(せきさん)」と言ったりもします。
通常、図面から材料等の数量を拾って積み上げていくから、そういう名前が付いているのだと思います。
店舗デザイナーや設計士は、オーナー様のイメージに、プロのエッセンスを入れて、まず、図面にしていくのが仕事ですが、予算や時間が無限にあるわけではないので、それらとイメージの落とし所を探りつつ、限られた範囲の中で、最高の提案をするのが仕事だと思います。
とは言うものの、
一般的には、設計士に図面を依頼することも、デザイナーにイラストやパースを書いてもらうことも、費用がかかります。それだけ技能と時間を使っているのですから、当然といえば当然です。
そういう制約があるからこそ、オーナー様としても、中途半端なイメージで設計士やデザイナーに依頼するのはリスクが高いと言えますね。
では、not for sales Incorporated株式会社の場合は、どうでしょう?
我々は、オーナー様の意向を聞き、物件や他の制約条件を踏まえ、ある程度たたき台になるような図面なり、パースなりを制作し、初回のプレゼンに望むようにしています。
もし、契約が取れなかったら、結構なロスとなってしまいます。
ですので、オーナー様の話を伺った時点で、出来ないと思ったもは、受けないようにしています。それが、お互いのためだと思うからです。
逆に言うと、物件が決まっていないような店舗についても、無料で図面やパースを制作したり、その仮の図面に基づいて建築コストを割り出してみたり、制約条件と可能性のバランスをイメージしながら収益計算をしたりもします。
これは、自分がお客だったら、予算が見えていない事に不安を感じるというのと、我々はプロなので、プレゼンする!と決めたからには、契約を取れる前提でリスクを取る行動に出るから。という理由からです。
おかげさまで、80%以上の割合で、そこまでプレゼンした案件については発注を頂いております。ありがとうございます。
ただ、我々の無料提案の段階のものだけを持って、ご自身でとか、他の会社でというような場合も、残りの20%であるかもしれません。
だとしても、今の所このやり方で走って行きたいと思っています。
だって、格好良くないですか?その方が。